サイマル配信とは?
かつて、日本のアニメを海外のファンが楽しめるようになるまでかなり時間がかかりました。
しかし現在、アニメの動画配信サービスの発達によって日本での放送後数時間足らずで海外のファンにも字幕付きで配信できるようになりました。
これをサイマル配信と言います。

今は当たり前のことかもしれませんが、
これって10年位前は画期的なことだったんです。
ここではサイマル配信の生まれた経緯と、実際サイマル配信をするにあたっての簡単なフローをご紹介します。
サイマル配信が始まる前は?
そもそも、このサイマル配信というのが2012年頃にアメリカのCrunchyroll(クランチロール)という会社がスタートしたことが話題となりました。
Crunchyrollの何が画期的だったかというと、それは公式ライセンスの元でアニメを配信している、ということです。
それまで、アニメのサイマル配信というのは海賊配信が横行してました。
有名どころではAnitube、MegaVideoと言ったサイトで、日本で放送されたアニメ作品がアニメ製作サイドへの許可なく無断で配信されていました。

海賊配信については、Anitubeは日本でも有名ですが、日本だと他にも「ひまわり動画」や「SayMove」などが有名かもしれません。
このような形でアニメが配信されると、アニメ製作サイドに収益が還元されることがなく、問題視されてました。
しかし、Crunchyrollはライセンス料を支払い、かつ視聴者から月額約500円の料金を徴収することで、アニメ製作サイドにも収益が渡るような運営システムを2012年ごろからスタートしたのです。

確かに、最近はインターネット上で動画視聴がサブスクリプションが当たり前になってるよね。

サイマル配信は、アニメ配信・海賊版サイト対策にもなります!
日本アニメの海外サイマル配信実現のために
日本アニメの海外サイマル配信の実現のためには、具体的に以下2点の準備をする必要があります。
本編映像の納品
日本で放送したアニメを海外に納品する必要があります。
もちろん放送前にデータを海外側に渡しておくことも出来ます。
しかし、放送前にデータを海外に渡すということには「放送前の本編データ流出」というリスクがありますので、多くのアニメ会社は日本での放送直後のタイミングで本編データを納品します。

以前少し紹介しましたが、近年はAspera(アスペラ)での本編データ納品が周流です。

字幕の翻訳チェック
海外でのサイマル配信を実現するには、外国語の字幕を付けます。
翻訳は海外側か、もしくは日本にある翻訳プロダクションに発注します。
しかし、アニメの中ではキャラクター名やアニメ内の専門用語があり日本語のニュアンスが翻訳でちゃんと表現されているのか、アニメ会社側で確認をする必要があります。
そこでアニメ会社の字幕担当者が一文・一単語ごと字幕チェックをします。


結構大変な作業そうだね…


サイマルではないけど、ちょうど私も今やってますが中々大変です…
直訳的な意味はあってるけど、日本語のニュアンスを拾い上げられてない場合もあり、修正が必要となります。
広がる海外のサイマル配信
今までアメリカでのサイマル配信がメインでしたが、中国・台湾・香港などのアジア圏でも広がってます。
また近年では、東南アジア諸国での動画配信配信サービスの交流が著しく、東南アジアでのサイマル配信も拡大しております。


特にベトナム・タイ・マレーシアでのローカル配信プラットフォームが広がってます。
次回以降に、海外のローカル動画配信プラットフォームを紹介していきたいと考えております。


お願いしまーす^^
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