アニメ・ライセンス海外営業のお仕事でつらい体験5選
こんにちは、凸森です。
皆さんは「アニメのライセンス海外営業」と聞いてどのようなイメージを持たれますでしょうか?
「アニメのライセンスは制作進行より楽そう!」
「海外営業ってなんかいい響き」
大体の人はプラスのイメージを抱くのではないでしょうか?
しかし、実は意外と地味な仕事も多く、また大変な部分もあったりするのです。

凸森くんの仕事、結構大変そうだもんね…
そこで、「アニメのライセンス海外営業の就職・転職を考えているけど、今一つ掴み切れてい」という人向けに、私が実際に働いてみてつらかった体験談5選をご紹介していきます!
第5位 経理〆日前…
どこの会社にも経理の〆日があると思いますが、
もちろんライセンス海外営業にも〆日があります。
根拠書類としては請求書や納品書が基本だと思いますが、
ライセンス営業の場合「ロイヤリティレポート」というものも計上に根拠書類となります。
・アニメの番組配信権や商品化権を許諾したライセンシーから毎四半期に一回送られてくる販売報告書。

“ライセンシー”っていうのはアニメの著作権を借りてる人のことだよね。
以下の記事に詳しく説明されております!

例えば、あるアニメ作品のTシャツコラボ商品を作る権利を許諾したアパレルメーカーがあるとします。
その会社にコラボTシャツを作らせたはいいが、「じゃあ実際いくら売れたの?」がわからないことには、どれくらいの売上があったのかすらわからないです。
そこでメーカー側は以下のような情報が記載された書類を3~4か月一度アニメのライセンス側に送付します。
これはわかりやすく伝えるための単純な例ですが、
実際はいちアパレルメーカーがTシャツ1種類だけ作ることはなく、色々な種類を作りますし、またTシャツだけではなくパーカーやスウェットなど複数のアパレル商品を展開するものですので、
実際のロイヤリティレポートは複雑です。
私の場合は、この海外から来た英語のロイヤリティレポートに営業のほうで日本語の表紙をつけて回覧しなければなりません。
普通の物量のレポートであればまったく問題ないんですが、
たまにものすごい物量のレポートが来たときに一気に大変なります…

ちなみに、”ものすごい分量のレポート”っていうのはどれくらい?

A4用紙20~30枚くらい…

Oh…
第4位 メール・資料・打合せが英語…
アニメに限らず、海外営業では英語は必須となります。
私の場合、現地側に日本語ができるスタッフが何人かいますが、
メールの半分くらいは英語で書いてます。
また現地から送られてくる企画資料も英語が多いです。

凸森くんは、カナダへの語学留学経験があるんだっけ?

そうなんです。逆にその経験がなかったら、
英語わからなくて今の仕事出来てませんね。。
多分、高校で学んだ英語をきちんと覚えている方なら、英語のメールや英語資料の読解くらいは簡単にできると思います。
しかし、一番難しいのが英語での会議・商談です。
リスニング+スピーキングを同時に求められるので、高い英語スキルを必要とします。
私の場合、私の勤めている会社がよく映画の商談会にブース出展するのですが、その際によく海外のお客様との商談に参加していました。

アジアのお客さんの英語ならまだわかりやすいんですが、、
ネイティヴアメリカンの英語は早すぎてわからないことが多い…

確かに、それはリスニング難しそうね…
第3位 海外側からの無茶ぶり…
海外営業職の多くが、”現地法人”や”現地子会社”の担当者とやり取りをしていると思います。
基本的に、”現地法人”や”現地子会社”の担当者は社内の人間となりますし、かつ本社からの駐在員もよくいますので、そこまで難しいやりとりにはならないと思います。
しかしまれに、
・「この今日提出したデザイン監修の結果、今日中に返してほしい…」
という風に、無茶ぶりが来ることもあります。

「何でもっと早くいてくれなかったの…?」
と感じることがよくあります。

うんうん、わかるよ。
そういうのって、よくあるよね…
第2位 原作側からのNO!
前の記事でも触れましたが、
「原作側からのNO!」とは絶対的なNO!を意味します。

しかし営業たる者、例えNOと言われても簡単に引き下がってはいけないときもあります。
こういう時、営業は考えなければいけません。
・「現状の企画からどの部分を修正すれば原作側の妥協点を得られるか?」
・「その妥協点を得るためにはどこに裏を取っておくべきか?」etc…
もちろん、どれだけ一人で知恵を尽くして考えたところで、
「通らないものは通らない」という案件だってあります。
ですので、
こういう時はできるだけ一人で抱え込まないで、上長に状況を伝えて相談することが最善の道です。

この部分、簡単なようで意外とできない人が少なくないようです。

そうだね。まじめな人ほど「自分で解決しなきゃ!」って思って
ひとりで抱え込んじゃいやすそうだもんね。
第1位 問題案件の報告書作成
この仕事をしていると、
現地法人側からこんな電話やメールが来ることがあります↓

▂▅▇█▓▒░(‘ω’)░▒▓█▇▅▂ うわあああああああああ

凸森くん!?大丈夫!?

すいません、、取り乱しました…
このような報告が来て、その担当が私だった場合にやらなければならないことはまず以下のことです。
②経緯報告書・今後の対応策をレポートにまとめる
③社外への状況報告(ex.原作側、製作委員会側など…) etc…
ここでは、特に③が一番厳しいです。
なぜなら、ここでは報告のスピードが大事になってきます。
例えば、問題発生から1週間後に社外に報告してしまったら、
「一体それまで何していたんだ!?」
と先方から言われかねません。
そう言われないように、速やかな経緯報告書の作成が必要となります。
しかし、、この経緯報告書を作るというのがなかなか難しいのです。。
なぜなら、日本で起こった話ならまだしも、海外で発生した問題なので、現地法人の担当者側に詳しいいきさつを英語でヒアリングしてそれを日本語にまとめなければいけません。
しかも、大体このような問題が発生した際には複数の関係者が絡んでおり、その問題が発生が至るまでの原因・経緯・責任をレポートに上手にまとめないといけません。
筆者自身、報告書作成を何回か経験しておりますが、
ある時は問題発生発覚から翌日に社外報告が必要となり、現地法人からの経緯詳細の英語メールが深夜に来て、それを朝までに日本語のレポートに落とし込んでそのまま午前中の報告会にて説明しに行ったことがあります。

1~2時間しか寝られませんでした。。
あの時は本当につらかった…

か…かわいそう…
最後に
いかがでしたでしょうか?
「アニメのライセンス海外営業って、意外と大変なんだなぁ」
と皆さん思われたことだと思います。
それでも私は、「この仕事は楽しい!」と考えてます!
やっぱり、どれだけつらかろうと、
自分の大好きなアニメに関わる仕事に携われていることに喜びを感じますし、
また「好きなアニメを自分の手で海外に広めている!」
ということにやりがいを感じられます!

うんうん!それはすごくいいことだね!

ありがとう!
今度は「アニメの海外ライセンス営業をしていて良かったこと」
についての記事も書こうと思います!
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